地域でも拡がる農業体験中心の農業経営

先日、フナキと山梨県の八ヶ岳にある農園、「ハマラーノウエン」さんにお邪魔しました。
訪問した日が、あいにくトライアスロン大会のイベントの影響で、開園時間前に来てしまいました。ですが、農園の方のご厚意で中を見せてもらえることに。

ハマラーノウエンの自由な発想のビニールハウス

今回、ハマラーノウエンさんに訪問した理由のひとつは直売所が非常に特徴的だったからです。
外から見ると、どこにでもありそうなビニールハウスのようにも見えますが、中に入ってみると面白い空間が。

一見、野菜を売っているのか分からない内装になっていました。
野菜はもちろん販売していますが、調味料や加工品が売られていました。


それ以外にも、アパレル、絵画、陶器など、芸術作品とも言えるようなものもそれぞれ売られていました。




こういったおしゃれで自由な空間を演出できているビニールハウスを見て、私もフナキも魅了されていました。
自社だと、ここまでできないと思いますが、やはり農業の中に遊び心を持った空間を作ることは非常に大事なことだなとハマラーノウエンさんに来て実感します。
ハマラーノウエンさんの体験型農園の運営
ハマラーノウエンさんのメインの作物はトウモロコシ。トウモロコシの販売もありますが、トウモロコシを通じた体験サービスを行っています。

訪れたこの日は、まだ自社のトウモロコシはできていなかったようですが、全国から旬のトウモロコシを仕入れては、焼きとうもろこしが食べられる機械も用意されていました。

八王子の方では、7月上旬にはトウモロコシが収穫し始める頃ですが、山梨の方は、少し収穫の時期があとのようです。かなり広いトウモロコシ畑が見えます。

農園の責任者の方と話しをさせていただきました。
お話しをすると、以前はいろんな野菜を販売していたそうですが、単価や労働のコストを考えると、あまり収益性が高くないことを実感し、途中からトウモロコシを中心とした収穫体験や焼きとうもろこしの体験サービスへ路線を変更されたようです。
やはり農作物そのものを売ることは収益率が低くことが多々あり、体験サービスに舵を切る農園も増えてきています。
私たち畑会も体験サービスを中心に事業をさせていることもあって、意気投合をして、話が盛り上がりました。
僕らは都市農業だから体験サービスを中心に進めた方が効率的だと思いましたが、地方でも同じような考え方で、規模を大きくして進める戦略もありなのだと感じました。
ましてや山梨県の八ヶ岳という大自然豊かな魅力的な空間での農業体験は、都市部での農業体験を行うよりも解放感があり、こどもたちの記憶に鮮明に残る力があります。
もちろん、都市部の農業体験にも魅力はありますので、地方も都心部もそれぞれの強みを活かしながら、今後の農業界でも体験サービスが、より一般的な形になることを願ってやみません。
今回、訪問したことで、また空間や直売所に対してのモチベーションがあがりました。
この情熱を今の現場に、注ぎ込みたいと思います!
【文責 一般社団法人畑会 代表 山田正勝】