理不尽な自然災害をどう受け入れるか
うちの畑が過去最大の自然災害の被害を受ける
9月19日、八王子市小比企町周辺で局地的に雹(ひょう)と強烈な突風(竜巻?)が発生。
小比企町の農作物が壊滅的な被害を受けた。
小比企町の私が管理している畑も大きな被害を受けた。
狭い範囲のため、あまり報道されてないが、過去最大でダントツの被害。
オクラ、ナス、モロヘイヤ、空心菜、ツルムラサキの夏野菜はボロボロ。
春から育てていた里芋、サツマイモの葉もズタズタ。
秋冬に向けてまいた種の芽と苗が折れまくり。
そして、強烈な突風で倉庫が道路にひっくり返えってしまい、天日干しのトウガラシとタネ用のにんにくが水浸し、置いてあった設備や機械、資材も壊れてしまう状況。
放牧場の倒木もひどいありさま。
農業に携わる者として、自然災害の被害はいつか来るなと覚悟はしていたが、想像以上の形でやってきた。
また一から全部やり直しか~と頭がクラっとする。
この時期からだと間に合わない野菜もあり、やり直しできないものもある。
被害額は、数十万円。
とはいえ、うちは体験サービス業が中心で農地が小規模なので、これぐらいで済みましたが、大きな生産農家さんの被害は甚大。
小比企町の農家さんのことを思うと心が締め付けられます。
ただでさえ、人間社会であまり評価されない農家なのに、自然にさえも理不尽な仕打ちをうけてしまうと、辞めたくもなりますよね。
そんな無慈悲な自然災害に、人間がどう対峙すべきか。
リアルに体験しながら、ちょっと考えてみました。
理不尽な自然災害をどう受入れ、前に進んでいくか
自然災害の対策について設備投資をすれば、ある程度やれるでしょうが、雹(ひょう)や竜巻レベルの災害は、正直、打つ手が無い。
ほぼゼロにしたい場合は、建物の中で植物工場でしょう。
露地栽培で単価の低い野菜の場合は、設備投資がしづらい。
対策はコスパを考えながら、それぞれの農家で最適解を出すしかない。
対策以上の自然災害については、ただただ受容するしかないと思う。
人間の力で、なんとかできると考えること自体が傲りでししかないと思う。
なんとかするよりも自然を受入れ、そういうものだと諦観する方がよい。
ムダに心がすり減らされ、かえって次の行動が遅れる。
次に受容をしたとしても、悲しみ、やるせなさ、怒りなどの感情が湧くこともあるでしょう。
その場合は、その感情も受容して感情が収まるのを待つ。
ただただ待つ。
最後に意味付けが必要。
意味付けは、思考する人類の最大の強み(弱みでもある)。
「大変でしたが、あれがきっかけで成功しました」
みたいなストーリーを想像して、意味付けをする。
仮にその意味付けが、実際の因果関係や真実とは無関係であったとしても、意味付けをする。
結果を決めて、原因を作っていく。
例えば
・作物が作れなかったので、別の仕事に取組む
・この時期からできる新しい作物を取り入れて成果を出す
・設備を建て替えたことで、経営効率をあげる
・生き方そのものを見つめなおす
などのように、思いつく限りやってみる。
もはや、途中からこじつけでもいいかもしれない笑
それで希望が見いだせるなら、元気がでるなら、妄想でやってもいいと思います。
とりあえず個人的には
どうしても自分事に感じきれなかった農家さんの自然災害を自ら体験できてよかったーと意味付けしました。
このままヤバめのマゾヒストになりそうです苦笑。
ということで、これから受入れ、何につなげられるか考えてみます!
とはいえ夏の農作業で身体がボロボロなので、心優しい方はぜひお手伝いにきてください!笑
【文責】一般社団法人 畑会 代表 山田正勝