都市部で農に関わりたい人が増えている理由
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東京では農に触れたいと思う人が増え続けています。
コロナ禍には、その傾向が顕著になっていましたが
コロナ禍が終わった後も、ブームとして終わることはなく
確実に増えているのを感じています。
その理由として
一般的社団 畑会(ハタカイ)では、サラリーマンなど一般の方に向けた
農に関わる道を探すための研修【東京キャリアファーム】を
立ち上げて5期を迎えていることからも実感しています。
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ほとんど募集などかけず、検索で上がることも少ないにも関わらず
毎年10名前後の方が入っていただきます。
問い合わせだけの方も含めると
さらに多く人たちが農に興味を示されています。
こういったことを踏まえて
潜在的に農に関わりたいと思う人はかなりいるのではと推察します。
農に関わりたい人の共通の背景
研修生の年齢は、40代前後が多い傾向ですが
年齢、過去の経歴や職業、住む地域などそれぞれバラバラです。
ただ、研修を希望する背景には、共通していることがあります。
それは参加者が
都市生活の中で、多くのストレスや矛盾、葛藤などを感じており
果たしてこのままの生き方でいいのかと疑問を持たれています。
これは「農」に関わりたいか関係なく多くの方が思っていることかもしれません。
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ただ、その解決方法の一つとして「農」という手段を見出した方が
東京キャリアファームの扉を叩いてくれます。
今のままでも生きていけるが、時間を浪費しているような感覚。
そして日々感じる、何かが足りない、何かが違う、という感覚。
そんな中で、ふとメディアで目にする農業をする人達の姿。
太陽の下で、一日もくもくと作業することに本来の人に近いのではないかと想いにふける。
衰退していく日本で、経済的にも厳しくなり、食への危機感も高まっています。
そんな中、「農」の要素が必要と思い始める人達が増えています。
人々は豊かな生活を求めている
畑会を立ち上げる時に、数名のメンバーで語り合った事があります。
今はそれぞれの場所で東京の農業を盛り上げているメンバーです。
そこで僕らは、「農」で何をしていきたいのか。
いろんな視点から語り合いました。
そこで出た結論は
僕らは農に「豊かな生活」を求めている
とういことでした。
「幸せ」という表現にもつながりますが
より具体性を持つために「豊か」という言葉を使いました。
農には、生産して食べるというだけではなく
そのプロセスを通じて
穏やか時間、健康的な生活、お金に振り回されない環境
家族や大事な人のつながり、自己実現、社会貢献などの
価値を生み出せることが分かっています。
私たちはそういった豊かさを可能にするのが『農』の力だと思い
多くの方に発信をしていこうと考えています。
実際に、私たちのところに来る研修生は
それぞれが違う表現でありながらも共通する目的は
「自身の人生をより豊かなものにしたい」という
心の底からの強い願望を、ひとり一人の方から感じることができます。
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そういった豊かな生活を探していくために
この東京キャリアファームをつくった経緯があります。
農家でなくても農と密接に関われる時代が来る
日本の人口減少、農家の担い手不足が続き
農地に関する法律も変化しています。
それは地方だけではなく、都市部の農地にもおきています。
一般の市民が使えるような制度が増えたり
法人が借りたり、買ったりする基準が緩くなることが見込まれています。
農地の規制緩和は、別の問題を生み出す可能性もあります。
また外資系企業の参入によるリスクはあるため、厳密な法整備が必要だと考えます。
ただ都市部の農地の規制緩和のデメリットは限定的で、むしろメリットが大きいと考えます。
都市部で農地が減ってしまうと、農地に戻すことが構造的に難しいこともあり
都市の農地を、いかにして残していけるかが緊急の課題になります。
そのためには
まずは市民が、農に関わる機会が増やして機運を高めるべきと考えています。
都市部に住む人たちが農に関わりたいと思う人も増えているため
その仲介をする政治や制度の力が必要になっていきます。
そして農そのものの考え方も変化する必要があります。
決して、農家になることだけが農に関わることではありません。
東京キャリアファームでは、農家にならずとも農業に関わる選択肢を提示しています。
畑会の代表の私も、その一人であり、農家さんと同じように収益を上げることができます。
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もっと柔軟な考えで、「農」や「食」を捉え、多くの人々が関われるよう
私たちは、都市農業の現状や事例を発信しながら、よりよい活動を行っていきます。